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ニュージーランド・クライストチャーチにて
Mamiya RZ67PROII 110mm F2.8W / RVP

更新履歴

作品紹介

長野の写真
ニュージーランドの写真

コンテンツ

最古の趣味
全てはここから始まった
なんじゃこりゃ~
調査開始
ポジへの挑戦
撮影旅行へ
大きな分岐点 写真・上高地
中判カメラの魅力
重量
印刷
良い写真の法則
アナログからデジタルへ
EOS Kiss Digital
IXY 30a
さよならMamiya RZ67PROII
さよならMamiya 645PRO
さよならMamiya RB67
さよならEOS5
さよならNikon 35Ti
さよならContax 167MT
主を失った防湿庫

最古の趣味

結論から言うと、35mmカメラは12年前から、中判カメラは10年前からやってました。写真という意味では、私の最古の趣味であり、また、私が最後まで所有していた唯一のアナログ機器がカメラでした。
撮影枚数が増えるに伴い膨大な未整理のポジに悩んでいたところ、デジカメが登場。解像度は低かったものの、物理的スペースを取らないその魅力は、中版カメラの魅力をも凌ぎました。その後デジタルカメラの解像度が向上すると共に、これらのアナログカメラは撮らなくなって数年が経過ました。そして遂に、今年の初めに全て売却処分してしまいました。
そんな理由から、カメラのページは作るのはやめようと思っていたのですが、良く考えてみると、車やホームシアターなんかの知識より、カメラや写真の方が「語れる」ことに気付きました。これからアナログカメラを始めようとする方は少ないと思いますが、アナログカメラ、特に中版カメラには何とも言えない魅力もありました。ここで改めて振り返ってみようかと思い、このページを作りました。

全てはここから始まった

私の写真の原点 EOS5 EOS5と組み合わせていたTokina ATX270PRO
今から12年前。当時私は東京に住んでいました。ある時、都会の喧騒を離れ、たまには尾瀬にでも行こうと言うことになりました。私は、当時所有していたカメラは確かコニカのビッグmini。せっかく尾瀬に行くのだから、これを機会に一眼レフを買おうかと思いました。
早速ヨドバシに行くと、様々なカメラがありました。結局私はCanonのEOS5+標準レンズを選びました。どうしてこれを選んだかは定かではありません。もしかしたら店員の勧めだったのか、一番ボタンの数が多かったのか、もしかしたらLCDのパターンが一番複雑でメカメカしていたかのどれかだと思います。
取り合えず撮影テストだけを行い、尾瀬旅行へ向かいました。

なんじゃこりゃ~

尾瀬は天気に恵まれた気がしました。素晴らしい青空、様々な花も咲いていた気がします。しかし、私の気持ちは1枚でも多くの写真を撮る事にありました。当時は何も写真の知識はありません。被写界深度さえ知ることもなく、取り合えずオートモードにセットしてISO400の安売りフィルムでバシャバシャ取りました。フィルム10本くらい撮ったでしょうか…。
帰宅後、早速現像に出しました。仕上がり日を楽しみに待ち、意気揚々と写真を取りに行きました。当時10万円前後の価格だった一眼レフカメラを使って撮った訳です。素晴らしい写真の数々が仕上がってくるはず…、はず…、なんじゃこりゃ~!!!
仕上がった写真は数百枚のゴミでした。構図が滅茶苦茶の飾る気にもならない写真ばかりでした。一番不満だったのがその画質。コンパクトカメラの写真と殆ど差がありません。なぜ?どうして?そんな馬鹿な?
これが10万円もしたカメラの性能なのか?とにかく愕然としました。その時、徹底的に原因を究明しようと固く誓いました。
当面の目標を、「グラビアレベル画質の写真を引き伸ばして部屋に飾る」ことにしました。

調査開始

当時はまだネットが無かったので、写真雑誌や書籍を買いあさりました。どれも素敵な写真ばかりが掲載されています。何故こんなにシャープなんだろう?何故こんなに色がいいんだろう?何故?何故?疑問が次々と現れます。
流石にこの時はマニュアル類は読んだので、シャッター速度と絞りの関係は理解できるようになりました。しかし、写真を見ているとどうしても理解できない文字列が現れました。
RVP、RDP、RDPII、EPR…。なんだこれは?何を意味しているのだろう?
やがて、フィルムらしいということがわかりました。ポジ?リバーサル?これってスライドに使う奴じゃないのか?何でそんなフィルムで撮ってるんだろう?
やがて、 印刷や広告で使われるフィルムは殆どポジフィルムで撮られていることがわかりました。そしてポジはシャープでコントラストが強く、ネガには無い美しさがあることがわかりました。

ポジへの挑戦

ポジフィルムの中でも、フィルムはフジクロームベルビアが発色が良いというので、このフィルムを購入しました。RVPとは、ベルビアを意味していたとようやくわかりました。
ベルビアはISO50と感度も低いので、当然三脚とレリーズが必要になります。先ずは適当な三脚を購入しました。尾瀬では大きなカメラを持っている人の殆どが三脚を使っていました。この理由もこの時理解できました。
ポジを見るにはライトボックスとルーペも必要です。当時はよくわからなかったので、これも適当な物を買いました。そして近場の場所で撮影を行い、現像に出しました。現像する時はスリーブが良いということで、スリーブ仕上げにしました。
ポジは現像に時間がかかります。待つこと数日。いよいよポジを受け取り、ライトボックスで覗き込みました。
「うおーーーーー!」
驚きました。かつて見たことがないくらい素晴らしい発色、青々とした空、美しい木々の緑、驚愕の解像度…。これです、これこそが私が求めていた10万円カメラの画質です。正確に言えば、コンパクトカメラでもポジで撮ればかなり近い画像になっていたのです。
写真は全て「写真」として印刷するものと思い込んでいました。まさかこんなミクロの美しい世界があるとは思ってもいませんでした。この世界を知ったとき、本当に感動したのを今でも覚えています。その高精細な画質には、自分が写真のプロのようになったと錯覚させるくらいの説得力がありました。
しかし、当然まだまだ壁に飾れるようなクオリティではありません。この日を境にポジ撮影の日々、つまり私の最も古い趣味である写真が始まったのです。今から12年前のことでした…。

撮影旅行へ

画質はある一定のラインへ飛躍的に向上しました。あとはいかに「プロっぽい」写真にするかです。最初は東京の公園、手軽に新宿御苑などで撮影をしていました。しかし、ありがちな写真です。これは一度、風光明媚な場所へ撮影旅行へ行くしかないと思いました。
東京から比較的簡単に行けて、美しい場所…。結局、上高地へ行くことになりました。妻MARYと共に行ったこの上高地が、その後の人生の分岐点になるとはこの時は思ってもいませんでした。

大きな分岐点 写真・上高地

私は結婚してから旅行らしい旅行をしたことがありませんでした。仕事が忙しく、新婚旅行も行けませんでした。前回行った尾瀬が唯一の旅行だったのです。
高速バスで上高地へ到着すると、そこは別世界でした。恥ずかしながら、私はこの日本にこんな場所があるとは知りませんでした。残雪の山々を背景に、見たこともないような美しい川。川底が水色というかエメラルドグリーンというか、何とも言えない素晴らしい景色でした。必死でシャッターを切りました。
多分写真を趣味にしなかったら、ただ綺麗な場所へ旅行に行っただけで終わっていた気がします。写真を始め、いかに美しく撮るか?即ちそれは、被写体の何が美しいか?を突き詰める作業になる訳です。言い換えれば、自然の美しさを再認識していることにもなる訳です。今までの自分には無かった感覚ですね。
帰りの高速バスの中で、長野の景色を見ながらぼんやり考えてました。
「死ぬほど忙しい今の生活を抜けて、こんなところで暮らせたら素敵だろうな。週末ゆっくりMARYと一緒に色々なところへ出かけ、写真を撮れたらどんなに幸せだろうか…。」
その後しばらくした後にMARYに尋ねました。
KEN 「一度リセットしたいんだけどどう思う? 長野へ移住してゆっくり長野で暮らさない?」
MARY 「いいよ」
こうして20世紀の終わりに、長野へ移住してきました。もし私が写真を始めてなかったら、もし私が上高地へ行ってなかったら、まだ私は東京にいたのかもしれません。

May 2,2005

中版カメラの魅力

ライトボックスの上に乗せたポジフィルム。
一番上が35mm、左が645、右が67。645や67はルーペ無しでも充分見える。
ルーペを使えば、そこには信じられないような超高画質の世界が…。

中版カメラの魅力は、やはりその情報量の多さでしょう。中版カメラは、ブローニーフィルムというフィルムを使います。フィルム1ショット分の大きさは、645の場合約6cm×4.5cm、67は6cm×7cmです。67判では35mm判の4.2倍の面積になります。
ライトボックスの上に並べて置くとその差は歴然です。これを更にルーペで覗くと、そこにはその現場で感じた空気感までが緻密に記録されています。シャープな枝のエッジ、雪や氷の一粒一粒の輝き、木々の葉の模様まで全てが美しく表現されています。友人などに見せると、誰もが驚愕しました。
この写真こそ、私が最初に写真を始めた時に目指したグラビア写真に匹敵する写真の画質でした。それも当然で、雑誌のグラビア写真では中版カメラは良く使われます。スタジオでの撮影風景をテレビや写真で見ると、私が所有していたRZ67も結構使われていたようです。

愛用のPENTAXのルーペ。
周辺の歪みも少なく、67サイズも広範囲を綺麗に映してくれます。
ちなみにルーペはまだ手元に残してます。


May 17,2005

重量

中版カメラは画質が非常に良いです。しかしその代わり「重量」も非常に重いです。もともと私が所有していたMamiya RZ67PROIIはスタジオで使うのが前提だったのかもしれませんが、頑張って背負って国内は勿論、海外も(と言っても結局ニュージーランドだけでしたが)一緒に行きました。今思うと若かったから出来たことだと思います。今じゃ一眼デジカメでさえ重いと思ってしまいます。
当時持ち歩いていたカメラ+装備一式の重量は下記の通りです。
品名 重量(g)
カメラ本体 Mamiya RZ67 PROII 2490
レンズ M65mmF4L-A(広角) 1060
レンズ 110mmF2.8W(標準) 610
レンズ 180mmF4.5W-N(望遠) 900
テレコンバーター RZ1.4倍 430
120ロールフィルムホルダー 530
AEプリズムファインダー FE701 940
ジッツォ三脚+雲台 3200
合計 10160
全部で10Kg以上もあったんですね。こうして計算したのは今回が初めてだったのですが驚きました。これらに加え、更にロールフィルムを10~20本、レリーズ・フード等の小物をHAKUBAの大型リュックに詰め込み撮影に行ってました。そう言えば何度も三脚をMARYに持ってもらった記憶が…。

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